備忘録

何を食べたか忘れないためのメモ

【Soil Therapy(フランス・アルザス )】Alsace Blanc 2020

なかなか良い.83.

毎年、このアペラシオンを象徴するようなキュヴェとして造られていましたが、2020VTはAOCを獲得することが出来ませんでした。原産地の歴史とテロワール、葡萄の個性を証明する為に頑張ってきた彼らですが、この地の政治的な盲目さにウンザリした為、ラベルに記載する文字を点字にして表記しました。その為、ラベルには点字と右側にセパージュの略語を記載してあります。

緊張感とアロマのバランスがちょうどよく、「アルザスを丸ごと瓶に詰めた」ようなニュアンスを感じてもらえるように考え造られました。石灰岩土壌のツェレンベルク (Zellenberg) にあるビオディナミ栽培の古樹から造られたシルヴァネールと、ツェレンベルクの砂岩と石灰岩土壌にあるビオディナミ栽培の古樹から造られたリースリング、アットシュタット (Hattstatt) の石灰岩土壌にあるビオディナミ栽培のブドウから造られたゲヴェルツトラミネール、アンメルシュヴィア (Ammerschwihr) にある花崗岩土壌の区画でビオディナミ栽培のブドウから造られたミュスカを天然酵母で発酵させ、ステンレスタンクで1年間熟成。爽やかで塩味を感じるようなミネラルが豊富なシルヴァネールとリースリングに、豊かなアロマがあるゲヴェルツとミュスカをブレンドすることで、ワインに表情を出しつつ、アルザス全部の魅力を伝えようとしたキュヴェ。ダイレクトプレスし、ステンレスタンクで澱と共に8か月熟成。

クリアな麦藁色。真っ先にミュスカらしいフルーティーでフレッシュなアロマが立ち上ります。徐々に白い花、花梨やリンゴ、グレープフルーツ、フレッシュハーブの香り、更にブリーチーズのような美しさのあるクリーミーさも感じられ、味わいには柔らかい酸と塩味を感じるようなミネラル、グレープフルーツ系の柑橘のニュアンスが溢れ、食欲が増していきます。香り、味共にどんどん膨らんで来ますが、柑橘の皮の様なちょっとした苦みがフィニッシュを引き締めるので、ダレることなく飲み進めることが出来ます。酒質は非常に安定しており、1週間後でも安定して飲むことが出来ます。春から夏に掛けて最適なキュヴェで、少々冷やし目にして飲むことをお勧めします。。

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